人間のエゴ、底知れぬ欲望が表現された『EGOISM』

 

タイトル EGOISM
制作者 原口甲斐
制作年 2010年
時間 6分5秒
あらすじと感想 冒頭、草原に群がるイナゴ。
枯れ木と藁葺き屋根の家が見える。
カラスのような鳥が、死肉を食らっている。
村の家の内外で、飢えて息絶える人々。
杖をついて歩く老人がいる。
力尽きそうになるが、山に向かい祈ると魔神が現れる。
老人は、魔神から受け取った生き物を捌き、飢えた人々に施す。
村の人々は息を吹き返し、魔神が信仰の対象となるが…
人物と魔神が影絵(切り絵)のように黒色で表現され、黒の濃淡、および橙色のグラディエーションですべての描画表現がなされている。
人間のエゴ、底知れぬ欲望がテーマになっていると考えられる短編アニメーション作品。
後半、おごれる老人が住まった塔は“バベルの塔”だったのであり、己の分をわきまえない傲慢な人間に神罰が下ったと捉えることができる。
制作者が大学で制作した作品。

 

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